皆様こんにちは。
サスペンション付きの自転車をお乗りの皆様、定期的にサスペンションのメンテナンスはしていますか?
私は10年以上メカニックとして数多くの自転車を整備してきましたが、実はご依頼がとても少ない作業の一つがサスペンションのメンテナンスです。
おそらく、「サスペンションも定期的なメンテナンスが必要」ということをご存じない方が多いのではないでしょうか。
サスペンションの内部には、動きを滑らかにするオイルや、内部を密閉するシール類など、使用や経年によって少しずつ劣化していく部品が数多く使われています。
これらを交換せずに使い続けると、本来の性能を発揮できなくなるだけでなく、内部部品の摩耗や故障につながることもあります。
今回は、サスペンションのオイル交換・シール交換をご依頼いただきました。
この記事では、実際の作業をご紹介しながら、「なぜサスペンションのメンテナンスが必要なのか」を分かりやすくお伝えできればと思います。これからメンテナンスを検討されている方の参考になれば幸いです。
⚠️ 今回作業を行うサスペンションについて
今回お預かりしたサスペンションは、すでにメーカー保証期間が終了しているため、ご依頼者様にリスクをご説明し、ご承諾をいただいたうえで作業を実施しております。
なお、FOX製サスペンションは、保証期間内やメーカーでの対応が可能な場合は、メーカーによるオーバーホール・メンテナンスをおすすめしております。
⚠️ 作業に関する注意
サスペンションの分解整備は、内部に高圧のエアやスプリングの力がかかっている場合があり、誤った手順で作業を行うと重大なケガにつながる危険があります。
十分な知識・専用工具・作業環境がない状態での分解は非常に危険ですので、安易に真似をしないようお願いいたします。
ご依頼サスペンション
今回依頼していただいたサスペンションはこちら




かなりハードに使うライダーで、約7年ノーメンテだったそうです
作業内容
- 分解
- 洗浄
- シール交換
- ローアーレックオイル交換
- 必要そうであればダンパーオイル交換(開けながら判断して行きます)

まずは、お預かりした段階での空気圧を記録しておきます。
作業完了後は再度サグ取り作業はするべきですがお預かりいただいた状態でできるだけお返しするようにしております。

早速手順を踏んでローアーレックを外します

で、ローアーレッグから出てきたオイルがこちら👆
まるでカフェオレのような色のオイルが出てきました(ヤバいですね)
この段階で、通常の動きをしていなかったことがわかりますね💦

ローアーレックのシールも外します
スポンジワッシャーはもはや元の色がわからないですね😅
ダストワイパーも樹脂でできているため、経年劣化とともにサスペンションの動きを阻害して行くのでおそらくかなりの抵抗が生まれていたのではないでしょうか!

今回は、私がお勧めしているSKFのシールに交換してきます!!
だいたいのサスペンションメーカーのものを作っていて、なおかつ抵抗の少ないシールなため動きも良くなりかなりお勧めです👌


スポンジワッシャーにしっかりとオイルを吸わせて

新品のシールをインストール!!
緑の差し色がかっこいい✨
⚠️端折ってますがすでにリーアーレッグはすでに洗浄してあります

さあ、ここからはインナーレッグの作業をして行きます

(背景が汚くてゴメンなさい)
インナーレッグも全て出してしまうとただの筒です!!
ただ、これが曲がってしまったり傷がついてしまうだけでも動きが悪くなってしまうのでしっかり優しく綺麗にします。
ちなみに、清掃作業にはイソプロピルアルコール(IPA)を使用しています。
バラしていない状態でも、拭いたりするのに使用できるのでお勧めです👌

エアー側にはこんな感じのものが入っています
密閉されているものなので、大きな汚れは見受けられませんが古いグリスを拭って新しいグリスに塗り直して戻します(今回、細かいシールの交換はしません)

実は、結構心配しているのはこっち側(ダンパー側)
カートリッチタイプのものが使われています。
ここまでの段階で、察してはいますがおそらくオイルが汚いです、、、、
ということで、今回はこのオイルも交換します

さあ、オイルを出して見ます

予想通り、原色の面影もない色をしておりましたw(腐食加減をお見せしたかったのでペットボトルに入れましたw)
おそらく、元はピンク色のオイルが入っていたと思うのですが、、、

ということで、洗浄して新しいオイルを充填

これで、滑らかに動いてくれるはず!!
これは、完成の動きが楽しみになってきました!!
ここからは外したものをどんどん戻して行きます

エアーとダンパーインストール

アウターレッグを戻して
アウターレッグ内部にもオイルを充填して完成です!!
(オイルまみれだったため写真をあまり取れませんでした💦)

うーん、SKFのグリーンがさらにカッコ良さ倍増させていますね😏
作業後の変化
結論、見違えるほどの動きになってくれました。
文面だけでお伝えすることになり伝え切れるか心配なんですが、
持ち込まれた段階での動きでは
・サスペンションの入力時、少し粘り気のある動きをしていた
・エアーが噛んでいるような返りをしていた
作業後
・初動に抵抗感がなくなった
・中間から後半まで滑るような動きをするようになった
・反発時も抵抗なく滑らかに動いている
まとめ
依頼主へ返却後、感想を聞いたところかなりの好感触で気に入っていただけたため自己満だけではなくしっかりと感じていただけたので私もホッとしました。
今回は、だいぶヘビーに使用されたサスペンションであったこともあり作業前後でかなりの差を体感していただくことができました。
実際に、ご依頼いただくお客様によって内部のオイルの変色具合は腐食加減も変わってきます。
ただ、目に見えない部分というのもありサスペンションをいつメンテナンスすればいいかわからないという人も多くいると思います。
なので、よければ下記を参考にしていただければと思います。
フロントフォーク・リアショック共通の目安
① 毎ライド後
- 泥やホコリを拭き取る
- インナーチューブをきれいにする
- 傷やオイル漏れがないか確認
② 50時間ごと(または3~6か月)
ロワーレッグサービス(フォーク)
- フォームリング清掃
- ダストシール清掃・グリスアップ
- バスオイル交換
リアショック
- エアカンスリーブサービス
- ダストシール清掃
- エアカン内部のグリス交換
これが一番重要な定期メンテナンスだね。
③ 100~200時間ごと(または1年)
フルオーバーホール
- 全オイル交換
- シール・Oリング交換
- 内部点検
- 摩耗部品の交換
もしくは、こんな症状が出たら時間に関係なくメンテ
- 動きが渋い
- 異音がする
- オイル漏れ
- エア圧が抜けやすい
- ストロークが途中で引っかかる
- リバウンド・コンプレッション調整が効かない
いかがでしたでしょうか。
「サスペンションをメンテナンスしたいけれど、近くのお店では対応してもらえない…」
「中古で購入したため、相談できるショップがない…」
「メーカー保証が終了してしまい、メンテナンスを断られてしまった…」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度Maple Bikesへご相談ください。
ご相談はMapleBikes公式ラインよりお気軽にお問い合わせいただけます。
※サスペンションのメーカーやモデル、状態によっては作業をお受けできない場合もございます。まずはお気軽にご相談ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
この記事が、皆様のサスペンションメンテナンスについて知るきっかけとなり、より安全で快適なサイクリングを楽しんでいただくお役に立てれば幸いです。
皆様のご相談を心よりお待ちしております。

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