カエデブログをご観覧いただきありがとうございます。
このブログでは、自転車を中心としたブログを投稿しておりますので少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
今回は、自転車を探すときに役に立つジオメトリーについて少し説明していこうと思います!!
ジオメトリーとは
自転車におけるジオメトリーとは、フレームやフォークといった主要部品の寸法と角度によって定義される、自転車全体の設計図のことです。

これは、自転車の走行特性(安定性、応答性、快適性など)や乗り手のポジションを決定づける最も根本的な要素です。
ジオメトリーを理解することで、自転車の特徴や個性などをある程度把握することができるようになります。
ということで今回は、自転車の個性を見極めるのに必要となってくる部分をピックアップして紹介しようと思います。

A — シートチューブ
B — シートチューブアングル
C — ヘッドチューブ長
D — ヘッドアングル
E — 実効トップチューブ
G — ボトムブラケット下がり
H — チェーンステー長
I — オフセット
J — トレイル値
K — ホイールベース
L — スタンドオーバー
M — フレームリーチ
N — フレームスタック
上記のように、メーカーの公式ページにはたくさんの表記がされています。
実際に、自転車を作成したりオーダーフレームを作成したりする場合はより細かいジオメトリー表が使用されます。
この中でも、今回まず理解しておくべき8部分のみ説明していこうと思います。
(上記の表横の青字の部分)
Aシートチューブ
自転車のシートチューブ長は、フレームジオメトリーの中でも特にフレームサイズを定義する上で最も基本的な指標であり、ライダーの**体格(股下寸法)**に直接関わる重要な数値です。
シートチューブ長が影響を与える主な要素
A. フレームサイズ(適応身長)の基準
- シートチューブ長は、ライダーがそのフレームに安全に跨がれるか(スタンドオーバーハイトの確保)の目安となります。
- フレームサイズを**「52」や「54」**といった数字で表す場合、このシートチューブ長(または仮想のC-C長)が基準となっていることが多いです。
B. シートポストの挿入深さ
- シートチューブが短いほど、シートポストをフレームに差し込む深さ(挿入長)が浅くなるため、シートポストの強度限界や、フレームへの負担が増す可能性があります。
- 一方で、スローピングフレームでシートチューブが短く設計されていると、シートポストの露出部が長くなり、シートポストのしなりによる振動吸収性(乗り心地)が向上する傾向があります。
C. フレーム剛性
- シートチューブはペダリングの力をBBからフレーム後部に伝える役割を担います。
- 物理的にチューブ長が長いほど、フレーム中央部分の剛性(硬さ)が確保されやすい傾向にあります。
Bシートアングル
シートアングルとは、シートチューブ(サドルを支えるパイプ)の中心線が、地面に対して垂直方向からどれだけ傾いているかを示す角度のことです。
この角度は、ライダーがサドルに座った時のペダリング効率と重心位置に非常に大きな影響を与えます。
1. シートアングルの特徴:角度の大小がもたらす影響
シートアングルは、クランク軸(BB)に対するサドルの前後位置を決定づけます。
A. 角度が大きい(立つ)場合 (例: 74°〜75°)
- サドル位置: クランク軸(BB)に対して前方に位置します。
- ペダリング: 膝がペダル軸の真上またはやや前方に位置しやすくなり、**太ももの筋肉(大腿四頭筋)**を効率よく使えます。
- 走行特性: 高ケイデンス(高回転)での巡航や、瞬発的な加速、そして登坂時に力を発揮しやすいポジションです。TTバイクや一部のレーシングバイクはこの傾向が強いです。
- 重心: やや前寄りになるため、俊敏なハンドリングにつながりますが、腕や手首への荷重が増えることもあります。
B. 角度が小さい(寝る)場合 (例: 72°〜73°)
- サドル位置: クランク軸(BB)に対して後方に位置します。
- ペダリング: 膝がペダル軸より後方に位置しやすくなり、**お尻やハムストリングス(太ももの裏側)**といった大きな筋肉を使いやすくなります。
- 走行特性: 長時間一定のパワーを維持するロングライドや、リラックスしたツーリングに適しています。重心が後寄りになり、直進安定性が増します。
- 乗り心地: シートチューブが寝ることで、フレームやシートポストの**しなり(たわみ)**が生まれやすくなり、乗り心地が柔らかくなる傾向があります。
シートアングルは、同じトップチューブ長のバイクでも、乗り手の有効なコックピット長を大きく変えてしまいます。
- シートアングルが寝ている場合、サドルを適切な高さに上げると、サドルが後退するため、結果としてハンドルまでの距離が遠くなります。
- そのため、フレームサイズを選ぶ際は、シートアングルだけでなく、リーチの数値も併せて確認することが重要です。
Dヘッドアングル
ヘッドアングルとは、自転車のヘッドチューブ(フロントフォークとハンドルが取り付けられている筒状の部分)が、地面に対してなす角度のことです。
この角度は、自転車のハンドリング特性(曲がりやすさ、応答性)と直進安定性に直接影響を与える、非常に重要なジオメトリー要素です。
1. ヘッドアングルの角度と走行特性
ヘッドアングルは、フォークオフセットと組み合わされてトレイル値を決定し、バイクの性格を大きく左右します。
A. 角度が立つ(大きい)場合 (例: 73°〜74°)
- ハンドリング: クイックで俊敏になります。わずかなハンドルの入力で素早く向きを変えられます。
- トレイル値: 比較的小さくなり、バイクは機敏な反応性を持ちます。
- 安定性: 低速域では扱いやすいですが、高速域では不安定に感じやすく、ライダーは集中してハンドルを操作する必要があります。
- 適した用途: ロードレースやシクロクロスなど、頻繁な方向転換や機敏さが求められる競技。
B. 角度が寝る(小さい)場合 (例: 68°〜71°)
- ハンドリング: **穏やか(スロー)**で、安定志向になります。ハンドル操作に対する車体の反応が遅くなります。
- トレイル値: 比較的大きくなり、バイクは直進しようとする力が強くなります。
- 安定性: 高速走行時や悪路(砂利道、ダウンヒルなど)での直進安定性が非常に高くなります。
- 適した用途: グラベルロード、MTB(特にトレイルやダウンヒル)、長距離ツーリング。
E実効トップチューブ長
実効トップチューブ長(Effective Top Tube Length: ETT)、またはホリゾンタル換算トップチューブ長は、自転車のフレームサイズやフィット感を判断する上で、最も重要な数値の一つです。
特に現代の多くのスポーツバイク(ロード、グラベル、MTBなど)が採用している、トップチューブが斜めに傾斜したスローピングフレームにおいて、フレームのサイズを客観的に比較するために用いられます。
自転車のトップチューブ長は、フレームジオメトリーの中でも特にライダーの乗車姿勢と快適性、そしてバイクの操作性に大きく影響する重要な要素です。
現代のスポーツバイクでは、トップチューブが斜めになっている「スローピングフレーム」が主流のため、通常は**「ホリゾンタル(水平)換算トップチューブ長」または「実効トップチューブ長 (Effective Top Tube Length: ETT)」**という値で比較されます。
1. ETT(実効トップチューブ長)の定義
ETTは、シートチューブの中心線からヘッドチューブの中心線までを水平に結んだ距離を指します。
これは、トップチューブが傾斜していても、仮想的に水平なフレーム(ホリゾンタルフレーム)とした場合の長さを表し、ライダーがサドルに座ったときのハンドルまでの水平距離に最も直結します。
2. トップチューブ長が決定する主な要素
トップチューブの長さは、主に以下の点に影響を及ぼします。
A. 乗車姿勢(コックピット長)
- 長い場合: サドルからハンドルまでの距離が遠くなり、より深い前傾姿勢になります。
- メリット: 空気抵抗が減り、レーシーで速く走ることに適しています。
- 注意点: 腕や背中への負担が増す可能性があります。
- 短い場合: サドルからハンドルまでの距離が近くなり、**上体が起きた姿勢(アップライト)**になります。
- メリット: リラックスして乗れ、長距離や街乗りでの快適性が向上します。
B. ハンドリング(操作性)
- トップチューブが長いと、前輪がライダーから遠くなり、直進安定性が増します。
- トップチューブが短いと、前輪がライダーに近くなり、クイックで俊敏なハンドリングになります。
Gボトムブラケット下り
ボトムブラケット下がり(BBドロップ)は、自転車のフレームジオメトリーにおいて、車体の安定性と低重心化を決定づける非常に重要な数値です。
これは、**「BB(ボトムブラケット)の中心が、前後の車軸を結んだ水平線(軸線)からどれだけ下がっているか」**を示す垂直距離です。
A. BBドロップが大きい場合(BBの位置が低い)
- 安定性: 非常に高い。ライダーの重心が地面に近づくため、車体全体が低重心になり、特に高速走行やコーナリングでの安定性が増します。
- 操作性: 倒し込みが穏やかになり、リラックスして走れます。
- クリアランス: クランク軸が地面に近くなるため、ペダルと地面とのクリアランス(隙間)が狭くなります。コーナーでペダルが地面に接触するリスクが高まります。
- 適した用途: 長距離・快適性重視のロードバイク(エンデュランス)、グラベルロード。
B. BBドロップが小さい場合(BBの位置が高い)
- 安定性: 低重心化の恩恵が小さくなるため、高速域での安定性は低下します。
- 操作性: 重心が高くなる分、バイクの機敏な倒し込みがしやすくなります。
- クリアランス: ペダルと地面とのクリアランスが広く確保されます。
- 適した用途: シクロクロス、マウンテンバイク。
- シクロクロスでは、泥や障害物を乗り越える際にペダルが地面に引っかかる(ペダルヒット)のを防ぐために、高いBBハイト(小さいBBドロップ)が必須となります。
BBドロップの数値を見ることで、その自転車が「安定性を重視した旅・ロングライド向け」なのか、「障害物走破性と機敏性を重視した競技向け」なのかを判断することができます。
- シクロクロスでは、泥や障害物を乗り越える際にペダルが地面に引っかかる(ペダルヒット)のを防ぐために、高いBBハイト(小さいBBドロップ)が必須となります。
Hチェーンステー長
チェーンステー長(リアセンター長とも呼ばれます)は、自転車のジオメトリーにおいて、BB(ボトムブラケット)の中心から後輪の車軸の中心までの水平距離を指します。
この長さは、主に加速の反応性、トラクション(駆動力)、登坂性能、そして直進安定性に影響を与える、非常に重要な要素です。
1. チェーンステー長が走行特性に与える影響
チェーンステーの長さは、前後の重量配分と車体全体のホイールベースに影響し、バイクの性格を決定づけます。
A. チェーンステーが短い場合 (例: 400mm〜415mm)
- 加速・反応性: 非常に高い。ライダーの重心が後輪に近づくため、ペダリングの力が後輪に効率良く伝わり、**瞬時の加速(反応)**に優れます。
- トラクション: 登坂時に後輪に荷重が乗りやすくなり、グリップ力(トラクション)が高まり、滑りにくくなります。
- 安定性: 直進安定性は低下し、クイックで機敏な操作感になります。
- 適した用途: ロードレース、シクロクロスなど、加減速が激しい競技。
B. チェーンステーが長い場合 (例: 430mm〜450mm)
- 加速・反応性: 低い。加速は穏やかになりますが、その分安定性が増します。
- 安定性: ホイールベース全体が長くなるため、非常に高い直進安定性を発揮します。
- 乗り心地: 長いチェーンステーが路面からの衝撃を分散しやすく、乗り心地が快適になる傾向があります。
- クリアランスと積載:
- 後輪とシートチューブの間にスペースができるため、太いタイヤや泥除け、**キャリア(荷台)**を取り付けやすくなります。
- パニアバッグ(サイドバッグ)を積載した際に、かかとがバッグに当たってしまうヒールクリアランスの問題も起きにくくなります。
- 適した用途: グラベルロード、長距離ツーリング、バイクパッキング、マウンテンバイク(安定性重視)。
チェーンステー長は、そのバイクの**「速さ」を追求しているのか、「安定性・快適性」**を追求しているのかを見極めるための重要な指標となります。
Kホイールベース
ホイールベース (Wheelbase) とは、前輪の車軸の中心から後輪の車軸の中心までの距離を指します。フレームジオメトリーの中でも、自転車の安定性と**機敏性(キビキビとした動き)**という、根本的な走行特性を決める非常に重要な要素です。
1. ホイールベースの長短がもたらす影響
ホイールベースの長さによって、乗り心地や操作性は大きく変わります。
1. ホイールベースが長い場合
長いホイールベースは、車体が外乱(突風、路面の凹凸など)によって振られにくく、特に高速走行や荒れた路面でライダーに安心感と安定感を提供します。
2. ホイールベースが短い場合
短いホイールベースは、ライダーの操作に素早く反応し、小回りが利くため、密集した集団走行や急な加速が求められる競技に適しています。
Lスタンドオーバー
スタンドオーバーハイト (Standover Height) は、自転車のフレームサイズや安全性、特にオフロードでの操作性を評価する上で、非常に重要な寸法の一つです。
これは、ライダーがサドルから降りて、両足で地面に立ったとき、股の下にあるトップチューブまでの高さを指します。
A. 安全性(跨ぎやすさ)
- 最重要機能: 走行中に急停車したり、予期せず自転車から降りたりする際、フレームにまたがったまま安全に両足を地面に着けることができるかを示します。
- 股下のクリアランス: 適切なクリアランス(トップチューブと股下の隙間)がないと、緊急時にフレームに股を強打する危険性があります。
B. サイズ選びと操作性
- フレームサイズの上限: スタンドオーバーハイトがライダーの股下寸法よりも明らかに高い場合、そのフレームはサイズが大きすぎ、安全に乗ることができません。
- オフロード操作性:
- マウンテンバイクやシクロクロス、グラベルロードなど、悪路や障害物で頻繁に足を着いたり、車体を跨いだりする用途では、トップチューブが邪魔にならないように十分なクリアランス(一般的に5cm〜10cm以上)が必要です。
- トップチューブが斜めに下がるスローピングフレームが主流になったのは、このスタンドオーバーハイトを低く保ち、安全性を高めるためでもあります。
3. 適切なクリアランスの目安
ライダーの股下寸法とスタンドオーバーハイトを比較する際の一般的な目安は、以下の通りです。
| 用途 | 目安となるクリアランス(股下 − スタンドオーバーハイト) |
| 舗装路中心(ロード) | 2.5 cm 〜 5 cm 程度 |
| 未舗装路(グラベル/MTB) | 5 cm 〜 10 cm 程度 |
悪路を走る際は、路面が不安定で沈み込むことも考慮し、より大きなクリアランスを確保することが推奨されます。
スタンドオーバーハイトは、サドル高のように調整ができないため、フレームサイズを選ぶ際の絶対的な基準となります。フレームを選ぶ際は、必ず股下寸法を正確に測定し、この数値を確認することが大切です。
細かく説明していくとキリのない話になってしまいますが、まずはざっくりとした内容だけ覚えていくのが良いと思います。
たくさんの自転車を見ていくうちになんとなく理解していくものでもあると思います。
そして、ジオメトリーだけではなくフレームの素材などでも個性は大きく変わってくるのであまり固く考えすぎなくても良いことでもあると思います。
最後まで、ご観覧いただきありがとうございます。
SNSなどでは日頃の活動なども投稿していますのでよければフォローお願いいたします。


コメント